[本部道場]
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合氣道の技を通して自分の在り方を見つめています

2025年7月18日

合氣道の技を通して自分の在り方を見つめています

合氣道を始めてからもうすぐ8年が経とうとしています。私は小児科医として、子供とその保護者の健康を守るお手伝いをさせていただいております。合氣道に惹かれこちらの道場にご縁をいただけたのは二つの経験がきっかけでした。

一つ目は、小児白血病の医療に携わる中で心が折れそうになった瞬間です。医療者としての常に元気でいる重要性を理解しつつも、患児と同じ痛みや苦しみを感じ、心が折れそうになっていました。「不動の心」を身につける手段として何か武道を学んだらいいのではないかと感じていました。

そして、もう一つはPTAの仕事で母親たちのグループをまとめる難しさに気づいた瞬間です。命令型のアプローチでは母達の気持ちはつかめませんでした。思春期までの子供は母と深いところでつながっていて、母を元気にしないと本当の小児医療とは言えないと考えていた私にとって、こんな自分はとても矛盾していると感じました。この頃から強引に相手を動かすのではなく、ついて行きたくなるような人間力とは何だろうと真剣に考えるようになりました。

自分を変えたくて様々な本を読みあさるうちに、当会創始者の藤平光一氏の著書に出会いました。氏の合気道を通じて人々を元気にし、調和へと導く姿勢に深く感動したのがこちらの道場に入会させていただいたきっかけです。

武道というと相手を制するイメージが強いかもしれませんが、私がここで稽古させていただいているのは少し違います。日々さまざまな人と向き合いながら、相手とどう関わるべきかを考え、合氣道の技を通して自分の在り方を見つめていくことでした。道場では、力みのない安定した姿勢を身につけ、それを維持しながらの動きを学ぶことで、疲れにくくなり心の余裕が生まれました。今まで仕事や育児が上手くできない理由の一つは力んでいて心の余裕がないことだったと気づかせていただけました。

さらに心の使い方に焦点を当て、ポジティブな心の使い方によって体のパフォーマンスが変わるのを、体の実感を通して学ばせていただいております。長年医療に携わってきて、心と体は繋がっており、病気の原因も心のあり方から生じると信じていますが、今までは信じているだけで証明できませんでした。しかし合氣道の「氣のテスト」を通じて体で実感できるようになり、今まで以上に患者さんへの言葉がけや心の取り扱いに慎重になりました。また「氣を通す」という心の使い方を学び、これが実生活において多いに役立っていると感じています。

最近では職場で「いつも元氣で楽しそうだね」と言われることが増え、その元氣の源は合氣道にあると痛感しています。人間力を磨くとは、「ありのままの自分で元氣に輝く」というシンプルのことかもしれません。でも日々の生活の中で力んで疲れていると中々ありのままでいられません。疲れない体の使い方、心の使い方の稽古って何だろう?とご興味をもたれたら、是非道場に見学に来て下さい!あなたと道友となれる日を楽しみにしております。私も日々稽古で人間力を磨き続けて参りたいと思います。
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